焼締め急須


 釉薬をかけなくても吸水性がない焼きしまった陶器にたいして「b器(せつき)」という分類があります。中国の茶壷、常滑焼の急須や万古焼の急須がb器の分類にはいります。備前焼や信楽焼もb器に分類されますが、焼成時に薪等の灰が溶けて自然な釉薬になり表面を薄く覆っています。まったく無釉の状態で焼きあげるのは、通称「素焼」(焼締)の陶器と言われ、常滑焼や万古焼の急須がこれにあたります。
陶器と比べて素焼きの焼締は細孔分布が非常に多い。釉薬をかけない陶器の表面は、デコボコしており常滑焼のように表面が滑らかにみえるものでも実際は表面が凹凸しています。常滑の急須や万古焼の無釉の素焼の急須(焼締)は、細孔分布が多いことにより孔に含まれている空気が水をまろやかにしてお茶を美味しくすると考えられます。普通の陶器にも孔は存在するのですが、釉薬により不ぞろいのものになっています。


 印花紋 清水源二
220cc ささめ 環手 ささめ
北條
内山智津子 藻掛 昭龍 軽量急須 政行 火窯変
甚 秋 白泥窯変 内山智津子 白土焼締め 豊 中帯印花紋
貝殻と一緒に焼成焼成すると貝殻の成分が揮発部して赤く発色する
(牡蠣ガラ)
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